「AI×介護 世界を救う」ーケアプラン自動で作成ー

「AI×介護 世界を救う」ーケアプラン自動で作成ー

AI×介護 世界を救う

-ケアプラン自動で作成- 

「寝返りはできない」「立ち上がりは何かにつかまれば可能」

11月、愛知県豊橋市の介護事業所。介護が必要な高齢者の状態をケアマネジャーが入力する。「うまくいっているようだ」。様子を満足げに見守る外国人がいた。人工知能(AI)研究者のグイド・プジオル氏(36)だ。

蓄積データ活用

この作業、AIが高齢者の自立を促すケアプランを自動で作るための前工程だ。身体機能や要介護度など数十項目のデータをAIに入力。すると、わずか数秒でAIがケアプランの素案を画面上に表示する。豊橋市で始まった、世界初とされる「介護現場でのAI活用」の実証実験だ。

医療や介護にAIをどう活用するか。2015年、米スタンフォード大の人工知能研究所でプジオル氏は考えていた。

世界で活躍する若き研究者。その目を日本に向けさせたのは介護大手、セントケア・ホールディングの執行役員だった岡本茂雄氏(59)の言葉だった。「10年以上ある日本の高齢者の膨大なデータを提供できますよ」

AI研究者にとって、長年同じフォーマットで蓄積されたデータは「宝の山」。日本が介護保険制度で積み上げてきた高齢者のデータはまさにそれだった。

「一緒に高齢者の自立を促すシステムを作りませんか」。岡本氏の提案にプジオル氏は「やりましょう」と目を輝かせた。岡本氏はセントケアを退社。今年3月、事業化に向けシーディーアイ(東京・中央)を起業した。

職人技を代替

シーディーアイがAI実験に選んだのは豊橋市。8年間蓄積した10万件の介護保険データをAIに学習させ、市内200人弱の高齢者のケアプランを作る。実際に介護サービスを提供、ケアマネ業務や要介護者の状態の変化を検証する。

岡本氏は東京大学医学部を卒業後、化学メーカーのクラレで介護ショップの立ち上げを担うなど、25年にわたり一貫して医療・介護に携わってきた。それだけに日本の介護を良くしたいとの気持ちは人一倍強い。

介護にAIを活用する目的は「高齢者の自立を促すため」(岡本氏)。身体や認知機能の改善度合いも示せるからだ。さらに人手不足も見据え「『職人技』だった上質なケアプランを、経験の浅いケアマネが作る手助けができる」とみる。

「やっとノーベル賞が近づいてきましたよ」。冗談半分でこう話す岡本氏とプジオル氏。開発したAIの海外展開も模索する。日本の高齢者のデータが今後高齢化する国々の助けになる。そんな未来を2人は描く。

自立への取り組みが広がれば、ケアマネが減っても良いプランが難なく作れるかもしれない。介護度が悪化して寝たきりになる高齢者が減れば、社会保障費の増加も抑えられるかもしれない。

こんな「かもしれない」が実現できたとき。日本は自国のみならず世界中の介護を解決できる国になる。

 

            12/6付 日本経済新聞より

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