愛知県最低賃金が10月から1,077円に改正予定
愛知労働局長の諮問機関である愛知地方最低賃金審議会(会長=中山徳良・名古屋市立大大学院教授)は5日、2024年度の愛知県内の最低賃金を時給1077円に引き上げるよう小林洋子局長に答申した。上げ幅は50円と2年連続で過去最大となった。
上げ幅は厚生労働相の諮問機関である中央最低賃金審議会が7月25日に示した目安50円と同額となった。8月20日まで異議申し立てを受け付け、10月1日から適用する見込み。愛知労働局によると、飲食や福祉関連などを中心に愛知県内で就業する24.6%に影響すると試算されている。
同日の審議会で行われた採決では、労働者側の委員4人が反対したものの使用者側と公益代表の委員の賛成多数で決まった。
労働者側は「昨年からの物価上昇に加え、実質賃金のマイナス傾向が続いている。1円でも上乗せしたいと交渉してきたが、主張がかなわず残念だ」と強調した。
使用者側は「50円のプラスは大変大きな数字で、苦渋の判断だった。業績回復が進んでいない中小企業がたくさんある中で、事業継続が脅かされるなどの重大な影響も懸念される」と話した。
日本経済新聞より 2024年8月5日