看護師「2交代制」病棟4割
医労連調査 うち16時間以上6割
医療機関で働く看護師について、勤務時間が長くなりがちな2交代制勤務を採用している病棟が4割になることが12日、日本医療労働組合連合会(医労連)の調査で分かった。うち16時間以上の病棟が6割に達した。医労連は本来3交代制が望ましいとして、是正を求めている。
調査は6月に行い、加盟する労組などを通じえて378の病院や診療所などから回答を得た。
病棟ごとの勤務体制を聞いたところ、2交代制は39.2%(前年比2.0ポイント増)で、1999年の調査開始以降最多。うち16時間以上の勤務を伴う病棟が59%あった。
2交代制が夜勤の勤務時間が8時間を超える。医労連は夜勤が8時間以内におさまる3交代制を求めているが、採用する病棟は減少傾向という。
勤務を終えてから次の勤務に就くまでの間隔も病棟によってばらつきが大きい。最短の「8時間未満」(45%)が最も多く、「12時間以上16時間未満」(34%)などが続いた。
政府が今夏まとめた「過労死等防止対策大網」は、深夜勤務が多い看護師に勤務間に一定の休息時間を確保する「勤務間インターバル制度」の導入を検討するように求めた。ただ人手不足などが原因で休息は十分とは言いがたい。
医労連の担当者は「看護の質を向上させるため、労働時間の上限設定や勤務間インターバルの導入など抜本的な改善を国に求めたい」と訴えた。
11/13付 日経新聞より